今回は、平成8年(1996年)に発生した横山ゆかりちゃん行方不明事件についてご紹介していきます。
ゆかりちゃんは今どこに…事件の概要から紹介するよ
事件の詳細
当時4歳だったゆかりちゃん。両親とともにパチンコ店へ行き、両親が少し目を離したすきの出来事でした。
そして事件発生から27年たった今でも、ゆかりちゃんの行方は分かっていません。
この事件は、平成8年(1996年)7月7日に発生しました。
この日、群馬県に住む電気工事士・横山保雄さん(当時29歳)は、妻の光子さん(当時30歳)と長女の横山ゆかりちゃん(当時4歳)そして生まれたばかりの次女(生後8ヶ月)を連れて、車で自宅から約1キロ離れた、群馬県太田市に位置するパチンコ店「パチトピア」(当時の店名)へと出かけました。
家族は、開店の10時より少し前に店へと到着し、少し並んでから10時半頃に入店しています。
そして、店へと入った両親はそれぞれパチンコを打ち始めました。
当時生後8か月だった妹は母の光子さんが背中におぶりながらパチンコを打っていました。
そして、その間ゆかりちゃんは店内を歩き回り景品を見たりしながら過ごしていたと言います。
そして、お昼になり母はゆかりちゃんといったん車に戻り、ゆかりちゃんにおにぎりを食べさせましたがゆかりちゃんは「もういらない」と言ってた食べ残してしまったと言います。
その後、店内に戻り光子さんは再びパチンコを打ち始めますが戻ってからすぐにゆかりちゃんがおにぎりをねだります。
光子さんは、持っていたおにぎりとパックジュースをゆかりちゃんに渡し、パチンコ店内のベンチに座って食べるようにと伝えました。
その後、13時半頃に再び光子さんの元へと戻ってきたゆかりちゃん。
その時、ゆかりちゃんは「……のおじちゃんがいるよ」と光子さんに言いました。
店内の音にかき消されてよく聞こえなかったものの「優しいおじちゃんがいるよ」と言ったのでは、とされています。
光子さんは、この時ゆかりちゃんに「絶対ついていってはだめよ、ちゃんと座っていてね」と伝えました。
しかし、これを最後にゆかりちゃんは忽然と姿を消してしまったのです。
ゆかりちゃんの姿が見えないことに気づいた光子さんはすぐに、保雄さんに「ゆかりがいない」と伝えています。
保雄さんは当時、ただの迷子ではないと無性に胸騒ぎがしたと語っておりすぐに警察へと通報しています。
そしてすぐに店内や外を探しましたが、どこにもゆかりちゃんの姿はなかったと言います。
警察の捜査
通報受けた警察は捜査を開始。
そして、防犯カメラを解析したところゆかりちゃんに話しかけている怪しげな男性が映っていました。
そして、この男がベンチに座るゆかりちゃんに話しかけ、
外を指さすような素振りをしている様子が防犯カメラに映っていました。
パチンコ店の出入り口は防犯カメラからは死角となっており、ゆかりちゃんや、怪しげな男性が出入りする様子は確認されませんでした。
しかし、防犯カメラを解析した結果この男がゆかりちゃんを連れ去った可能性が高いとしてこの男を重要参考人として捜査を開始しました。
そして、パチンコ店近くの河川敷などを捜索しますが手がかりとなるものは発見できませんでした。
カメラに映る男の特徴
男の特徴としては、
- 年齢30~50歳
- 身長158㎝くらい
- ニッカポッカのような形状のズボン
- 丸い形をした腕時計
- ポーチのようなものを持っている
- 帽子をかぶり、サングラスをかけている
- 歩き方が特徴的でガニ股
身長が小柄なことから、変装した女性なのではという見方もあります。
行方不明当時のゆかりちゃんの特徴
当時4歳だったゆかりちゃん。行方不明当時の特徴です。
- 身長100㎝
- 体重20㎏
- ぽっちゃりとした体型
- ピンクの半袖ワンピース
- 白のカーディガン
類似する事件
ゆかりちゃんが行方不明になったこの時期、類似する事件が本件以外にも発生しています。 これは、「北関東連続幼女誘拐事件」と呼ばれ1979年から1996年の間に栃木県と群馬県で立て続けに起こっ事件です。 時期や、手口が類似することからゆかりちゃんの事件と、同一犯ではという見方が強まっています。
この北関東連続幼女誘拐事件は、群馬県と栃木県の県境半径10㎞圏内で、ゆかりちゃんの事件も含めると5件もの幼女誘拐および死体遺棄事件が発生したものです。
これらの事件は、次のような共通点が挙げられています。
- 被害に遭ったのが4歳から8歳までの児童である
- 3事件においてパチンコ店が行方不明の現場になっている
- 3事件において河川敷で死体遺棄されている
- 4事件において金曜・土曜・日曜および祝日に事件が発生している
このように共通点が非常に多いことから、このゆかりちゃんの事件と北関東連続幼女誘拐事件の犯人は、同一人物であるという見方が有力とされているのです。
現在の活動
事件発生後がら、ゆかりちゃんを見つけるために走り続けた父・保雄さんと母・光子さん。
現在も、ゆかりちゃんの帰りを信じてご両親は捜索活動を続けています。
現在も当時と同じ家で生活をしており、ゆかりちゃんの部屋もそのままにしてあるそう。
父・保雄さんは、なぜあの日あの場所へ行ってしまったのかと、27年間ずっと後悔が消えないと言います。
行方不明になった当日、ゆかりちゃんは景品の花火を欲しがり、父・保雄さんはその景品を取ったと言います。そしてその景品の花火を今も開けずに取っているのだとか。
そして、つらい思いをしているゆかりに申し訳ない。本来あるべき家族の姿に戻してほしい。と苦しい胸中を語っています。
まとめ
事件発生から27年が経過し、現在は31歳となっているはずの横山ゆかりちゃん。
犯人とみられる男の姿が防犯カメラに映っており、現在もその解析が行われ徐々に鮮明な映像となりその特徴も全国的に報道されていますが、ゆかりちゃんの行方はいまだに分かっていません。
1日も早く事件が解決することを願ってやみません。